やむなく切り取った

 

 実は、とても大事にしていた枝だった。この一本の枝があるとないで、パーキングの景色は大きく変わる。だが、駆けつけてみると、背が高い車がへし折った後だった。

 折ったわけは、他の人の利便のために、停めていた車を(車の背が高いことを忘れて)動かしため、と読み取れた。私のアタマに登った血は、親切が仇になった事件と知って脳にも注いでくれたのだろう。1つの数秀作のアイデアが生れた。

 長勝鋸を持ち出してきて、手本を示し、枝を折った人に折った枝を切り取ってもらうことにした。その人は、手本を手本とは見ていなかったようで、気ぜわしい切り方をし始めた。再度、解説付きで手本を示したが、たいして改まらなかった。こんどは妻が、見かねたのか「私も切ってみたい」と言い出した。妻は妻流に手本を示したが、その人は飲み込めなかったようだ。

 切り取ることが、後始末であり、その役割を担っている、との誤解をみてとい、再度私が替わって残る半分を切り取った。もちろん、鋸が引きにくくなっていたので、その訳も説明した。鋸が垂直に入っていなかった、

 次に、この切り方をしたわけを、この実例も示し、解説した。妻が「深切ネ」と口を添えたが、その人の耳には「親切」と聞こえただけで終わっていたのかもしれない。ここで、あれが「どうして親切であったのか」と、後日問いかけに来てもらえることを期待して、チョンにした。

 

深切ネ
   

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