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アイトワ循環図

グランドデザイン 12/10/14

 日曜日は、新果樹園の一部の手入れから手を付け、計画通りに薪小屋と囲炉裏場の周辺にまで手を広げています。計画通りとは、ある準備のための1週間と見定めていたことを意味しています。それは、過日送稿した「夢でしょうか 若者の希望です」との題を着けた短文が印刷物になって先週末に届き、今週末には佛教大学の学生を迎えるのをはじめ、学生と接触する多様な機会に恵まれることになっていたからです。

 この庭は、お金のかかる「贅沢の庭」ではなく「生計を潤す庭」です。この家族の力だけで造り上げた庭のコンセプトを始め、造園法や活かし方、あるいは維持管理の仕方などを学ぼうとする若者が増えています。この27日には同志社大学大学院が派遣する演習学生を受け入れます。11月にはある女子大の記念式典に招かれており、12月には鹿児島大学に出かけます。さらに、来春早々にはアメリカから日本の「持続可能な生き方」を学ぶために来日する学生も迎えます。ですから、これらの講義や演習生受け入れ準備の週にしたわけです。その初日に、なんと、前触れもなく懐かしい来客に恵まれました。

 大垣時代によくお世話になった蕎麦屋・酒井亭のご主人です。このご夫妻は京都出身で、おしどり夫婦でした。しかし、3年前に奥さんが他界。ご主人は思い出の地を巡る道中でした。かつて、桜が満開のアイトワを訪ねてくださったことがありますが、なんとそれがご夫婦最後の旅であったとか。奥さまの余命が幾ばくもないと分かった時の旅であったとのことで、アイトワが最後の思い出の地になった、と聞かせてもらえたのです。

 月曜日の夜は、アイトワ塾恒例のBBQパーティでした。談論風発は11時近くまで延々6時間も続きました。火曜日の夜は、トルコ協会の人たちが立案した夕餉でした。来年クランクインする日土(トルコ)合作映画がありますが、その監督とプロデューサーをゲストに迎え、博多料理をつつきながら8人は喧々諤々。話題はおのずと、わが国の未来のためにも、親日トルコがいかに大切であるかを噛み締め合う方向に収斂しました。

 庭仕事には随分はずみが付きました。妻に「囲炉裏場で一日中遊んでいましたネ」と冷やかされたり、「無理は禁物ですよ」と脅されたりしながら没頭しました。まず、佛教大学の5人の学生を迎える準備からはじめ、次いで、同志社大学院生に、オーガニック生活の賢いデザイン法を体感してもらう幾種類かの準備にまで手を広げています。まず、囲炉裏場に残していた2本の立ち枯れた太いクヌギの1本を手本として切り倒し、玉切にしました。次いで、囲炉裏場の排水用明渠を完成させ、暗渠造りに取り掛かかってもらえるようにしました。その後、無煙炭化器で焼き芋造りをマスタ−してもらう準備、腐葉土作りやカキ殻砕き、あるいは古竹を焚付けにする作業の手はずなどもととのえました。

 金曜日の朝、この秋最初の柿の落ち葉が見事であったことに私はこころが震えました。妻は急遽お届け物の「いなり寿司」を作りました。前夜、常寂光寺の先代ご住職が、心筋梗塞で亡くなられたことを知らされていたからです。私たち夫婦にとって痛恨の極みです。

 思い出深い週末になりました。佛教大学の5人の学生とさまざまな作業にあたったり、オヤツや昼食の時間に、人生のグランドデザインを語らったりしたわけです。その間に予期していなかった3つの思い出、心にしみる葬送。職人技に目を輝かせた贈り物。富美男さんのレモンの植裁が加わったからです。
 

仏教大学の学生を迎えるために、2本の太い立ち枯れのクヌギの1本を切り倒し、玉切りしておきました。これを手本にして、残る1本を学生と一緒に切り倒し、その醍醐味を味わってもらうことにしたのです。結果は、木は予期した方向からずれて倒れてしまい、スルルは倍加しましたが、怪我人は出さずに済みました。


無煙炭化器
 
 
学生には無煙炭化器の活かし方(炭作りや焼き芋を作り)を学んでもらおうと、枯れ木や乾燥させた竹の根などを用意しました。


ニシンと昆布巻き

ニシンとナスの炊合せ

チェリートマトとオクラのサラダ
今週の美味は、酒井亭のご主人が煮て持参くださったニシンと昆布巻き。トッテン夫人・里美さん手作りの「ガンボ」、若狭のイカの一夜干しなど。ガンボはスープのようなシチューで、アメリカ・ルイジアナ州では朝に昼にと毎日のように食されている郷土料理とか。今年2回目の「ニシンとナスの炊合せ」や、酒井亭のニシンを活かしたにしんそば、そして新メニュー・チェリートマトとオクラのサラダも加えたい。

山の幸や海の幸にも恵まれました。トッテンさんが育てた「ツルクビカボチャ」をもらったり、北海道の友だちが「鮭」を届けてくれたりしたからです。畑では、夏野菜の収穫が順調に続いています。とりわけ第3次のトマト、3種のオクラ、そしてアキナスが順調に採れています。

カブトムシは卵を、ここに3ツ、あそこに10といったふうに産み分けるのでしょうか。今年は常緑樹の落ち葉積みが遅れ、今頃になって積み始めています。ですから、腐葉土小屋という「まとめて産みつけるところ」を見つけられず、やむなく産み分けたのかもしれません。まるで餌の量を見計らって産む卵の量を決めたかのようです。


目にしたことがない模様

いつものような模様
今年最初の柿の落ち葉は、これまでに目にしたことがない模様でした。2枚目の葉は、いつものような模様でした。この後、常寂光寺にいなり寿司をとどけました。その折に、もしやと思って確かめますと、予報では降らないことになっていた雨が降ったころに、お上人が亡くなっていたことを知りました。

「これぞ職人技」と思わせられる「竹箒」を、アイトワ塾生の網田さんに送ってもらいました。こうしたシロモノを手にすると、道具を粗末に扱う気持ちなど起きようはずがありません。その気持は、庭のコケにも伝わるでしょうし、その下のミミズにも伝わることでしょう。
 

 

 

 

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