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アイトワ循環図
結果より経過、コピーよりオリジナル 10/12/26
 
 庭仕事の追い込み、今年最後の気の張る日程の消化、そして今年最後のホームセンターでの買い物を予定した1週間は、2件も思わぬことが生じました。猿害とケンの手術です。猿害は初氷で明けた月曜日から始まり、ケンは木曜日から入院しています。また、イノシシも遠慮しがちですが、侵入してちょこちょこっといたずらをしています。

 ケンの手術をするか否かについて、妻とずいぶん話し合いました。生後15年目に入った高齢ですし、保険のきかない犬の手術はとても高くつきます。そのお金の生かし方が、他にあるのではないか、と気になったのです。しかし、母に90歳で受けさせた手術を思い出しながら、ケンにも手術を受けさせることにしました。結果、4時間以上かかった術後の経過は順調とのこと、しかし経過を観察するために週内は入院です。

 サルが集団で、といっても10数頭ですが、傍若無人に侵入し始めました。山では餌が不足しているのでしょう。まずレースカーテンで覆っていなかったネギが台無しにされました。抜き取って白い部分だけ食べ、他は捨て去っています。次にレースカーテンを被せていなかった大根がねらわれました。そこで、夜に出没するイノシシ避けにかぶせていたレースカーテンを、昼間に出没するサル避けにいかすために、終日をめくれなくなってしまったのです。イノシシは、これまで侵入したことがない旧玄関前に侵入し、そこに生えている四方竹の柔らかい部分をことごとく食いちぎっていました。

 気の張る日程は、28日の木曜日が最後でした。月曜日に22人の光華女子大学生を、火曜日から水曜日にかけて5人の企業幹部を、そして木曜日に11人の同志社大学の院生を迎えたのです。女子大生や院生は講義の一環です。企業幹部は関東の顧問先が派遣した人たちです。いずれの方々にも辛辣な意見を述べましたが、笑顔でお別れすることができました。辛辣な意見とは、意識の転換の必要性を訴えたことです。バブルに酔い、消費社会を謳歌して、意識の転換に遅れた人ほど辛酸をなめたことを思い出しながら、日本の現状を整理しました。そして賢明と思われる生き方を、つまり結果ではなく経過を尊重し、生き方をコピーからオリジナルに転換する必要性を提案したわけです。

 庭仕事は独力で、3週間がかりになったスモモの選定を終え、次いで中庭の落ち葉掃除とアーモンドの木の定植をすませ、そのうえで院生を迎えました。この講義には実習が組み込まれていたので、さまざまな庭仕事に携わってもらいました。落ち葉かきだけでなく、カキ殻砕き、スズメノカタビラ抜き、土篩(ふる)い、杉の枯葉拾いなど。その間に私たち夫婦は、囲炉裏場を片付けてゼミが開けるように準備しました。

 金曜日は富美男さんを迎え、各1本のブルーベリーと富有柿、そして2本のサルスベリの剪定をしてもらったり、いただいたレンギョウを植えてもらったりしました。その間に私は、富美男さんが切り取った木くずを囲炉裏場に運んだり、それらを燃料にするための整理をしたりしています。富美男さんは、私には到底できないような大胆な剪定をしますから、仕上がるまで見ずに、後で見て胸のスク思いをさせてもらっています。

 土曜日は午前中に、囲炉裏場に積み上げてあった剪定くずの整理をし終え、燃やすべきものは灰にしてから、午後は自転車派の富美男さんを車で誘ってホームセンターを訪ねました。年内に仕上げたい仕事の材料や重たい油粕を求めるためでしたが、このホームセンターはかつて富美男さんに教えてもらった店ですが、少し遠方にあります。

 
スモモの剪定は大仕事でした。切り取った小枝は数百本を下りません。後年のことを配慮して、大枝も整理しました。これらの大枝や小枝は、燃料にする部分を切り取ったうえで、土曜日に燃やしました。しかしまだ2つ関連作業が残っています。このスモモに覆わせている広縁のガラス屋根の掃除と、剪定でできたスモモの切り口の治療です。

光華女子大の学生といっしょに。彼女たちから話を聞いたと言って、引率教員と一緒に仕事をしているという女性に、後日訪ねてもらえました。学生に好評であったようです。引率した先生は、学生に読ませたいといって拙著を一揃え買い求めてもらえました。

イノシシが食いちぎった四方竹。四方竹は11月に筍を芽吹かせ、枝葉は翌年に出します。その長けた筍の、まだ軟らかい部分をことごとく食べていました。もちろん、ミミズを狙ってミヤコワスレが植わっている土も掘り返されました。しかし、コソ泥的被害にとどまっており、やれやれでした。

さまざまな実習に携わる11人の院生。オーガニック生活・社会デザイン論という科目の一環でしたが、結果より経過を、コピーよりオリジナルを尊重し、知性と感性を統合する大切さを訴えました。「今日の優しいと思われている言動」は、その多くがやがては「悪魔のような言動」であったと見られかねなくなっている、と私は睨んでいます。

楓の落ち葉は、果樹園に積み上げてもらい、後日敷き詰めました。腐葉土になりにくい楓の葉は、果樹園で野草が芽吹くのを抑制しながらやがては腐葉土になります。砕いたカキ殻や囲炉裏場の焚き火でできた灰も、屎尿と同様に果樹園にまきます。私生活から出る有機物をいかにゴミにしないか、これはオーガニック生活を可能にする社会のデザインにとって、第一歩でしょう。

食い荒らされたネギ。その後、ボス猿と遭遇し、しばし目線を合わせて睨み合いました。そして、私が一歩踏み出すと、身をひるがえして逃走、は今のところは出没していません。

サルスベリの剪定に挑む富美男さん。これまで挑んだことがない木でしたから、背丈を半分に縮める剪定となりました。日当たりを良くするように工夫して、来年は喫茶店の客にも花をめでてもらえるようにしたく思っています。これまでは私たちも、落花を見て咲いていたんだと知っていたありさまでした。

 

 

 

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