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アイトワ循環図
ミソとコツと女性の時代 10/04/04

 賑やかな週初めでした。女性が過半を占める10人もの仏教大生が、手弁当で庭仕事に来てくれたのです。背丈18.5m以上もある枯れた樫の伐採。2本の杉の切り取り。土手の赤土削りの続き。枯れ池や檜林の落ち葉掃除。イチジクの苗木の植えつけ、などをしてもらい、その間に私は剪定作業に当たることにしました。シンボルの楓、母屋の樫、そして腐葉土小屋の目隠しの樫など。

 まず、それぞれの仕事の意味や意義から説明です。たとえば枯れ池の落ち葉掃除。美観上から行いますが、その落ち葉をミカンなどの根元にまくところがミソです。野草が生えるのを抑制しながら集中豪雨化する雨水の吸収率を高め、最後は土に還します。次いで、前回植えた苗木を見てまわると、学生はスモモの新芽を見て歓声を上げました。かくして様々な仕事にとりかかりましたが、最後は薪割りの体験です。そのコツを教え、昼食時などで椅子として用いた駒切りを割り始めたのですが、残念ながら全員が一巡したころで雨が強くなり、切り上げました。

 翌日はさらに不安定な天候でしたが、日差しを見て庭に飛び出しました。前日学生が伐採した樫や、柑橘類の根元にまいた落ち葉などの整理です。ところが、小雨、晴れ間,あられ,晴れ間と、10分とか15分とか小刻みに天候が変わり、ついに本格的な雪になりましたから、まだ5時前でしたが切り上げています。なんとその翌朝は銀世界で、室内温度は真冬並みの7度でした。

 この1週間は異常な気象が続き、より印象深いものになりました。雪景色が数時間で花ざかりの庭になったり、環境教育書への寄稿を依頼されたり、あるいは妻は和装で出版記念パーティーに、私は映画鑑賞に、そして2人そろってトッテンさんのパーティーに、と出かけたりしたからです。いつ降り出すかしれない雨を心配をしたり、映画は世界で始まっている水の争奪戦を訴える『ブルーゴールド』でしたから水問題を気にしたり、あるいは環境教育書は大勢の共著ですが、環境教育に携わる人たちへの参考書ですから異常気象に敏感にされたりしたからです。ホッとしたのは2冊目の『森小夜子人形教室作品集』の出版記念パーティーの後のことでした。教室の皆さんが40人も集われたようですが、4本のシャンパンで余りがでた、といって半分ほど残ったボトルなどをもらって帰ってきたからです。留守番のご褒美としてほぼ1人で私が飲み干しました。

 今週は学生のおかげで庭仕事が随分はかどったのですが、それが妻にこっぴどく叱られる事態に結びつけたのです。というのは、学生を迎えることは楽しいだけでなく、とても元気づけられるからです。翌日からハッスルし過ぎて、柑橘類のコーナーを例年以上に丁寧に整備するだけでなく、背丈5mに育った2本のサザンカの背丈を半に縮めたり、その剪定くずと過日のサクラの剪定くずをさばき、山のような枝葉を灰にしたり、夏野菜のための畝の除草をほぼ終えて2つの畝に肥料を入れて仕立て直したりしたものですからヘトヘトになり、夕食の途中で居眠りを始め、茶碗を落としてしまったからです。「通院中の身だということを自覚してください」とものすごい形相です。おかげでその夜は、8時間以上眠りこけ、途中で1度も目覚めていません。

 この他に、レモングラスの鉢を温室から出し、所定の薪置き場の屋根に移動させました。芽が出始めたニンニクをニンニク醤油にするための掃除をしました。ワラビとアスパラガスの収穫が始まりました。パスポートの切り替に行って卑劣な姿勢に驚きました。来客も重なりました。

 庭の見学を要望してくださる声も集まり始めています。今のところ、要望してくださるのは女性ばかりですからイモを思い出し、考え込まされました。これまで部下など多くの男性に、アイトワのような生活を誰にでも手に入れられるコツやミソを開陳してきましたが、すべての男性が「妻が虫を嫌うので」などと女性のせいにしてマンション住まいを選んでいたからです。
 
これは意地悪です。先週、私がなしとげた最も私らしい仕事なのに、失念していました。金太のテラスを造ったときに練ったセメントに余りが出ました。そのときにひらめいた仕事です。ハッピーの夏場の別荘ですが、家屋の基礎部分の土を深くるので困っていました。そこで庭の随所にあったコンクリート製のクズや割れた植木鉢をかき集め、余ったセメントを使い切ったわけです。何もかもをゴミにせず、居場所を与えるのも1つのコツでありミソです。

男子学生よりも女子学生の方が多い参加者でした。アルバイトなどの都合で途中参加や途中退場がありましたが、合計10名が訪ねてくれました。イチジクの植樹時、おやつの時間、あるいは樫の伐採時に集合写真を撮りました。薪割りは初体験の人が多く、コツを教えたうえで経験してもらいました。まず、足や脛を傷つけかねない危険性を覚悟させ、力づくではなく、木の目を読み、斧の刃先が垂直に当たるように振り下ろすように指導しましたが、幾人かは危険な体験をしていました。

2人の女子学生が切り、2人の男子学生が引き倒した枯れた樫。竹などに引っ掛かって倒れきらず、庭を散策する人にとっては危険な状態でした。そこで翌日、1人でのこぎりを駆使し、それ以上倒れないように引き倒しておきました。そのおかげで背丈を採寸でき、18.5m以上もあったことを知りました。もちろん今も、サポーターには自由に庭に入ってもらっています。

この自動販売機を撤去させる交渉にも参加しました。ある株式会社(宗教法人ではない)の神社が、アイトワの隣りにある小倉池の南端に設置したものです。町内自治会が撤去を求める議決をし、その折衝に私も担ぎ出されました。幸か不幸か不法な土地に設置したものですから話は簡単でした。問題は、この地点から10mほど離れたところにあるJRが設置した自動販売機です。その自動販売機を見る度に小泉論法を思い出します。

ベトナムのツバキが咲き始めましたが、この花を咲かせた大木を現地で見たいものだと思いました。ベトナム戦争に加わった米兵の中には、この花を見ながら死んでいった人もいたことでしょう。宮崎県・都城から届いた贈り物は、見事なカシライモがはいっており、その大きさを見て驚きました。いつの日にか、これも育っているところを現地で見たいものです。

ワラビの収穫は2日ほど遅れました。右の茶色いのは「ワラビ道」で、左の緑の方は「ワラビの土手」で採りました。アク抜きをした後も、その色の差は歴然としています。山菜をとるコツはその本質を見抜く力です。その本質ではなく、色や形などにこだわっている間は、色で区別や差別をしかねないことです。問題は、本質を見ようとしないうちは、いずれかを受付けいれられないだけでなく、時と場合によっては色や形の差で奴隷まで生み出しかねない恐ろしさです。

半時間あまりかけて、妻は手土産の花籠をこしらえました。アイトワ流の季節の花籠をつくるコツは、ワラビやコゴミなどの野草や、ルッコラやアイトワ菜の花なども生かすところがミソです。

 

 

 

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