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視点を変える 10/01/17

 認知症の体験をしました。怖いというか不安というか、あるいは困ったというか、とにかく戸惑いました。それは夢でした。サラリーマン時代の夢から覚めて、ヤレヤレでした。入社間なしの私は、同期の仲間の席を訪ねていたのですが、自分の席に戻ろうとして思い出せず、戸惑っていたのです。これからは、認知症の立場からモノやコトを確かめる視点が必要と感じました。

 これは先週末の1日の出来事が影響したのかもしれません。それは、数万年の歴史に思いを馳せた「アイヌの美」という催しの見学から始まりました。次いで、400年ほど昔の偉人・角倉了以に関わる集いへの参加、そして商社時代の恒例の集いへと続いた1日です。恒例の集いでは、わずか半世紀たらず前の仲間との思い出が、うたかたのように感じられたのです。

 「アイヌの美」では、これまでとは異なる視点に気付かされました。それは、ロシア連邦サンクト・ペテルブ市にあるロシア民俗学博物館所蔵の1部資料を借用した催しで、そこにオムスク市にあるオムスク造形美術館が所有するアイヌ絵12点を加えていました。つまり、ロシアで開かれたロシア連邦の少数民族を紹介する催しからアイヌ部分だけを抜き出してきた催しでした。

 アイヌ民族を、日本政府は近年になって日本の先住民族と認めましたが、ロシア側から見ると、サハリン南部や千島列島に住んでいた1少数民族が日本列島に流れ込んだ、との認識です。だからでしょうか、同博物館の所蔵品は、収集地と収集年が判明している貴重な資料でした。同美術館の絵は、日本人画家・江戸時代末から明治にかけて活躍した平沢屏山が描いた作品で、日本では初公開でした。こうした古代の歴史を日本は歪曲してきたようですが、それでは真の誇りや希望や勇気に欠けた根無し草のような国民にして、蛮勇の虜にしてしまわないかと不安になりました。

 アメリカでは何10年か前から、先住民に視点を据えた歴史観をはぐくみ始め、このたびは黒人大統領を誕生させました。イギリスでは、現王朝が侵略者の末裔であることを歴史の時間で教えています。こうしたことが、真の誇りや希望や勇気の源泉になり、地に足が着いた愛国心や元首に対する親愛の情をはぐくんでいるに違いない、と私には思えました。

 次の集いは、角倉了以が住んでいたという館で開かれましたが、了以をふくむ一族の社会貢献をもっと正確に世の中に紹介しないといけない、と感じました。こうして始まった1週間でしたが、楽しいパーティーにも恵まれましたし、真剣に取り組んだ庭案内もありました。また、自分をほめたくなる庭仕事もこなしています。そこまでは良かったのですが、そのあとで、妻に叱られ、しょんぼりする一幕もありました。しかし今は「どんなもんだい」と胸を張りたい心境です。

 パーティーは、昨年世話になったカップルを野小屋に招いた鋤焼きです。真剣に取り組んだ庭案内は、見習ってほしいとの願いをこめた若者が対象でした。自分をほめたい庭仕事は、寒い日にこなしたスモモの剪定と、シイタケのホダ木を移動させる作業でした。問題は、この後でした。庭仕事に夢中になり、酷い鼻風邪を引いたことです。妻に「取替えようのない体でしょう」と叱られ、私も「しまった」と気付きました。来週はもっと寒いところに1週間も出かけ、若い人に伍して体を使おうとしているからです。でも、その後は自重し、1昼夜で鼻かぜを収めています。

 この間に、冷たいロンドン郊外から暖かい電話が、商社時代の同期生からは悲しい知らせがありました。暖かい電話はイギリスからで、「人形はソファーにいます」との知らせでしたが、今は「零下20度以下に冷え込み、道路は凍結。5日も会社に出られず、自宅で仕事をしています」とのニュースを伴っていました。同期生の仲間が半年近くも前に死んでいたことが判明しました。アイトワ塾もあり、人生観から死生観への転換が話題に上り、とても熱くなっています。

 
「アイヌの美」は、1912年から13年にかけて収集された資料でした。つい近年までアイヌ民族は、千島列島、サハリン、北海道、そしてなどで狩猟採集文化の下に和気藹々とした生を営んでいたようです。私たちは稲作文化をたずさえ、流入した弥生人の末裔でしょう。私たちがアイヌの人たちを疎かにすることは、目くそが鼻くそをそしるようなこと、ではないでしょうか。

仲間の1人に後送してもらった健康法。恒例の集いでは、昨年までドバイと中国の繁栄を礼賛してきた2人に、その後の事情を語らせました。ここらあたりが伊藤忠らしい。それが、若者の間の伊藤忠人気かもしれません。中国のその後を語った仲間は、この健康法にも触れました。

角倉了以が作らせた建物の杉戸など。その息吹を感じながら、真の誇りや希望や勇気の源泉は何か、と考えました。人生にせよ国家にせよ、その歴史に勝手なを空白部分を造るとよくないのではないでしょうか。
とてもお世話になったカップルを、野小屋を片付け、すき焼きパーティーに招きました。5時過ぎからはじめ、デザートの果物とコーヒーを終えたときは11時になっていました。

キャベツとスナップエンドウの苗を植え、落ち葉掃除をし、腐葉土小屋をいっぱいにしました。囲炉裏場の灰取りもして、灰を生垣などにほどこしました。


手入れ前は落ち葉だらけ
 

生木が当たり一帯に振りまくフィトンチッドがこびりついたガラス
スモモの剪定は3回に分けた形になり、このたびやっと片付けました。広縁のガラス屋根の上に登る作業ですから、加齢とともにへっぴり腰になるようで、翌朝は軽い腰痛でした。手入れ前は落ち葉だらけ●。生木が当たり一帯に振りまくフィトンチッド(テレピン油の1種)がこびりついたガラス。5時間もかかった剪定とガラス掃除の後。この手間が、1年間にわたる暖冷房効果に貢献し、CO2問題での罪悪感を減じるだけでなく、健康も増進させるようです。

シイタケのホダ木の新しい伏せ場。真剣に取り組んだ庭案内が、新しい伏せ場を思いつかせたようです。この若者の両親はシイタケ栽培をしており、見事なシイタケを送り届けてもらい、それが私には刺激になりました。今は、天然シイタケのシーズン末期ですから妻は大喜びです。
 

 

 

 

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