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3種の神器とガンジー 09/10/18

 先週から長靴に履き替えています。この週初めから、朝は冬の下着に身をくるみ,ジャンパーを着て庭に出始めました。来春まで、もう地下足袋を履くことはないだろうと考え、下駄箱にしまい込みました。いつの間にか、濡れ手ぬぐいを首に巻かなくなっていましたし、日差しが恋しくなっていました。まず薪割りなどで体を温めたくなるシーズンに入ったわけです。

 好天に恵まれた日曜日は、日向ぼっこをしながら「細薪」作りから手をつけました。細薪とはわが家で作る3種類の薪の1つです。木の枝などを鉈(なた)や「孝之斧(おの)」で薪の寸法に切り、束ねます。孝之斧とは、片手でも使える小型の斧ですが、手斧ではありません。たとえば、幹から太い枝を切り取るときや、太い枝を薪の寸法に切断するときは両手でかざして用います。

 2つ目の薪は、ノコギリを使って切る太い薪を束ねたものです。鉈はもとより孝之斧でも「一撃では切れそうにない」と見た太さ以上の薪の束です。さらに、竈(かまど)の口に入らないほど太いと斧で割ります。3つ目は、竹を割って束ねたものです。主に畑で使い古した竹の支柱を鉈でたたき切ったり割ったりして作ります。この3種の薪と杉の枯れ葉があればマッチ1本で火をつけ、風呂やストーブを焚くことができます。その使い分けが上手になれば燃料の節約が出来るだけでなく、柔らかい湯に焚けますし、ご飯でいえば美味しく炊き上げられます。

 久しぶりで山仕事の「3種の神器」を取り出しました。薪作りをするときに必ず用いる鉈と「孝之斧」に加えて、久しく使っていないノコギリです。持ち出して眺めながら、過去を懐かしんだわけです。いずれも手打ちの品ですが、「孝之斧」は別注品です。鉈は、持ち手を両手で握れるほど長く改造しています。ノコギリは孝之流に修繕したものですが、使い勝手が悪くなり、しかも電動ノコギリを買い求めたこともあって次第に用いなくなっていました。

 この3種の神器を眺めながら、不思議な心境にされました。炭酸ガスの排出量など簡単に半減できるのに、その気にさせない文明をまるで麻薬のように感じたのです。現実に、地球に住む過半の人は、アメリカ人の10分の1以下の排出で済ませています。問題は、麻薬は用いる人をだめにするだけですが、過剰な炭酸ガスの排出は地球をだめにすることです。

 それはともかく、月曜日は半日がかりで2束の細薪と1束の割り竹しか作れませんでした。この薪は主に妻が風呂を焚くときに用います。私が焚くときは、3種の薪を作る過程で出る付録、クズの薪で済ませ、妻から先にぬるいめから入ってもらい、湯加減を聞いて焚き上げます。

 今週は、とても嬉しい来客が4件ありました。同志社大学で助手をしてもらった女性がいつものようにひょっこりと、あるお寺のご住職は電話があった翌日に、ある6人の仲間は2週間前に決めた金曜日に、そして別の仲間の3人連れは数日前に決めた週末に、それぞれ訪ねてくださった。加えて半日がかりの外出もありましたが、晴天が続いたおかげで庭仕事もはかどりました。また、ありがたい贈り物にも恵まれました。その1つはマハトマ・ガンジーの「7つの社会的悪」でした。「理念なき政治」「労働なき富」「良心なき快楽」「人格なき学識」「道徳なき商業」「人間性なき科学」、そして「献身なき信仰」ですが、もっと早く知っておきたかった。

 結局薪は、3種あわせて8束と、2篭分の付録が出来ました。台風で荒れた庭は半ば掃除を済ませ、その過程で1年分の杉の枯れ葉を拾いました。他に、2度目のシホウチクの収穫、エコライフガーデンの順回路図とその解説パンフレットの構成、庭の入り口にある道標の塗装のし直し、流木で作った椅子の補修、そして竹箒の修繕など、こまめに動きました。秋の味覚が加わりひときわ食事も美味しい。11月に講演のダブルヘッダーがありますが、一方のポスターが出来てきました。

 
3種の神器。母から引き継いたあと自分流の使い勝手を考えて持ち手を長く改造した鉈。斧は学生時代に鍛冶屋に頼んで打ってもらいました。そしてノコギリ。ノコギリは自分で買い求めた品物ですが、鋼が硬すぎたようで首から折ってしまい、自分流に補修しました。この3つの道具を見るたびに、なぜかいつも勇気のような気分を奮い立たせられます。


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日曜日に作った2束の細薪と1束の割竹@。その後の、ノコギリで切った薪Aと付録の1篭。写真Bの中央手前は、妻に手助けを得て細薪にすることになる予定の太くて長い枝。その左手奥に1人で作った細薪が見える。孝之斧で太くて長い枝などを切断するときは妻に手伝ってもらいます。妻が枝の一端を持って薪割台の上に固定し、私が一撃で切断します。この作業を次々と手早くこなすには、持ち手がしびれないように薪割台の上に固定するコツと、息の合わせ方が課題です。

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A

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塗装し直した庭内道標@とその作業の最中A。塗装がはげた部分を塗り直した流木の椅子B。後者を見たり用いたりするたびにいつもある家族を思い出します。家族で流木を拾い集め、これらの家具を作ってくださった親子・大垣時代の友だちです。


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B
使い込んで使いやすくなった竹箒と新品@、1本178円でした。虫食いが原因で折れた部分A。修繕途中B。日本製は、この10倍の値段ですが手は折れないし、最初から使いやすい。その日本の職人技だけでなく、1本何十円かの労働に携わった外国の勤労者にとっても、使い捨てたのでは失礼、と思って修繕しました。それはともかく、使い込んで掃きやすくした妻たちは大喜びでした。ちなみに、竹は切り取る時期が悪いと虫が入りやすい。
 


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シホウチクは少しだけ煮て@。多くAは来客用に保存。11月にある「いきいき」のアイトワ見学ツアーに応募されたお客さまに、手前は煮物に、後ろは佃煮になり、振舞われる予定。庭で拾ったヤマグリも、多くは冷凍保存B。


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A
大根の浅漬け@とまず刺身にして食べたエイA。美味しかった。大根の間引き菜は菜園を持つご近所から、エイの切り身も別のご近所からいただいた。初めて口にしたエイは、この人に勧められていなかったら、おそらく口にしていなかったと思う。戦時中にお使いに行かされ、配給のエイを買って帰り、母に返品に行かされましたことがあります。その時以来64年間、買ったことも食べる気になったこともありませんでした。

ヘチマの晒し。収穫してすぐに水に漬けて腐らせ、このたび残った繊維部分だけをとり出しましたが、その洗い出している過程でハエがたくさん集まってきたのには驚きました。
 

 

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