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4人の職人 09/07/26

 コジュケイが数年ぶりで庭に帰ってきました。「チョットコイ、チョットコイ」と大きい声で鳴くウズラのような鳥です。かつてはわが家の庭を基点に、一帯を縄張りにして親子連れで闊歩し、まるでニワトリでした。前週は何十年ぶりかで、カッコウの澄んだ声を廃村の谷あいで耳にしましたが、今週は庭で、数年ぶりでコジュケイの声を聞いたわけです。

 この1週間は、腰痛と雨のせいで、庭に出る気がしない日から始まりながら、いずれも雨のせいで3度も汗だくになっています。また、30年ぶりの再会もあれば、「スポットライトを浴びる」という言葉の意味を、目の当たりにしています。SunQ展では、「こんなことがあっていいのか」ということが生じましたし、4人もの素晴らしい職人と触れ合う機会にも恵まれました。

 日曜日は、2人のアイトワ塾生を迎え、午前と午後の2回にわけて2寺を訪れ、それぞれのご住職と歓談しました。最初の汗だくは、その日の夕刻に生じました。2人の塾生を見送ったあと、激しい雷雨になり、畑で緊急対策を迫られる事態が生じたからです。2度目の汗だくは、旗日の月曜日の朝に生じました。枯れた楓が前夜の豪雨のせいで倒れ、庭からはみ出した部分を緊急に取り除く必要があったからです。3度目は、日食の日の朝でした。前夜と打って変わって雨が上がり、薄日がさしていましたので、急いでブロアーをもち出し、ぬれた落ち葉掃除に精を出したせいです。

 月曜日、岡部さんはSunQ展の助っ人として、午後から新婚間もない友人夫婦に駆けつけてもらいました。SunQ展に用いる額縁やイーゼルを作った家具職人の森さんでしたが、このご夫妻に、岡部さんだけでなく私や妻も助けられました。前週エンジンソーで切ったままになっていた駒切りや楓の倒木も、この3人に移動させてもらったのです。妻は家具職人と知り、早速修理を要するアルバーアルトの家具をもってかえってもらいました。良い職人夫婦と知り合えたものです。

 30年ぶりの再会は、この夫婦を迎えた直後に生じました。かつてわが家でホームステイしたアメリカ人女性が、観光旅行の途中で京都を訪れ、母親と連れ立ってアイトワに立ち寄ってくれたのです。この人は、3ヶ月でわが家から追い出した人でしたが、実に楽しい再会でした。

 妻は月曜日から人形教室を再開しました。その生徒さんたちが素晴らしい指摘をしてくださったのです。岡部さんが屋内に展示した写真は「乱反射して見づらい」との指摘でした。即刻、家具職人の森さんを交えて対策を検討し、スポットライトを当てることにしたのです。他方、屋外に展示する写真は、日食当日の朝まで飾れませんでした。雨が降り止まなかったせいです。

 22日の朝、雨は上っていました。私は、前日まで手をつけられなかった庭掃除から手をつけました。岡部さんはまぶたを腫らせてやってきて、屋外展示から手をつけました。そのかいあって日食は、最高の状況で、つまり肉眼で観測できたのです。妻の生徒さんたちも大騒ぎでした。その後の岡部さんとのトークも、何とかこなせたようです。かくしてSunQは滑り出しました。

 木曜日は終日好天でした。庭に展示した写真が朝日に浮かびあがっていました。翌金曜日は電機屋さんの中尾さんとホームビルダーの水島さんの世話になりました。中尾さんには、SunQ展を契機に、スポットライトを恒常的に使えるようにしてもらいました。水島さんには、大雨で生じたもう1つの水問題に取り組んでもらいました。この2人の仕事ぶりは実に見事です。

 かくして土曜日の朝を迎えました。これからアイトワ塾の合宿に出かけます。そのために、大阪に住まう塾生で簾職人の網田さんに前夜から泊まりに来てもらいました。結局庭仕事は、2度目のインゲンマメの支柱つくりと、ぬれた落ち葉掃除のほかに、ポットウォールの鉢植えをオリズルランに代えただけで終わりました。蝉しぐれが騒々しいほどです。
 
今週も三崎美夫さんに、近隣で撮ったアオバヅクの夫婦の写真を届けてもらいました。上が雄で、下が雌、近くに数羽の子どもがいるはず、と三崎さん。近頃、「ホホ、ホホ」と気ぜわしくて高い鳴き声が混じるようになっていますが、それはここには写っていない子どもでしょう。

家具職人の森さんが作った白木の組み立て式イーゼルと額縁で、雨対策が施されています。イーゼルのデザインは岡部さんがしたようです見事な出来栄えです。よい職人と知り合えたと思っています。屋外展示は、岡部さんの希望で苔庭でおこなっています。苔の緑と、青い空の写真と白木のイーゼルがとてもマッチしています。

3人目の元ホームステイは2人の大学生の母親になっていました。確か高級マンションに住まう銀行の頭取の娘でしたが、わが家で住まうのは無理と見て3ヶ月で放り出しました。まず、檻に入った犬に吼えられて驚き、溝にはまって泣きべそをかき、登校できない事態が生じました。登校中に強風が吹き出した台風のあとの一件も思い出します。与えた部屋の雨戸を妻が閉めたのですが、その後彼女は雨戸を開けずに1週間も過ごしたのです。どこに開閉ボタンがあるのか分からなかったというのです。

日食を見上げる人たち。厚い雲の切れ目から、時々太陽が三日月のような姿を現し、そのつど大騒ぎしました。肉眼で見ることができたのが幸いでした。

降り続いた雨で、さまざまなキノコが庭に現れました。その多くは食べられるはずですが、その勇気が起こりません。その理由はさまざまでしょう。

柿の古木に貼り付けたフウランが咲きました。この柿の木には白い花が咲くセッコクやムカデランなども活着しています。過日ピンクの花が咲くセッコクをもらい、貼り付けました。いつの日にか咲き誇り、賑やかになることでしょう。

妻が祐斎工房で染めた浴衣地が出来上がってきました。右は義妹が染めました。なかなかの出来ばえだと思いきや、一番難しい部分は祐斎さんに助けてもらったようです。早く浴衣に仕上がり、着姿を見たいものです。
 

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