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余生の骨格 09/01/18

 このところバタバタした日々が続いています。昨年の入院時に願ったことを、実行できていません。もっとゆったりした日々を過ごそう、との願いです。実は、その願をかなえるよりも、もっとありがたく思われることが次々と生じてしまい、それに没頭してしまうからです。

 今週は、素晴らしい雪景色で明け、あと1時間ほど降り続けば最高の雪景色になりそうだ、と思ったものです。水曜日の朝は、室内温度が5℃になりました。これまでの最低記録だと思います。ですから「よくぞやっておいたものだ」と、その間の、月曜日の畑仕事を振り返りました。

 月曜日は午後から畑に出て、天地返しをしたのです。溶けた雪や、先週の雨で土はとても重くなっていましたが、休ませている畝をスコップで掘り返し、底の土を露天に晒らしたのです。越冬中の虫の卵を、凍らせてやっつける作業ですが、その2日後に冷え込んだわけで、甲斐があったというものです。しかも、この作業を始めたときに、すぐにルリビタキのオスがやってきました。耕していた畝が長かったので、途中で作業の手順を変え、ルリビタキを喜ばせました。

 火曜日は妻と、午後から博物館のハシゴを試みました。「京都御所ゆかりの至宝展」と「四大浮世絵師展」に出かけたのです。でも前者は空振りでした。前日が旗日でしたので、その振り替えで京都国立博物館は休館でした。やむなく、その近くにある耳塚を妻に見せ、その足で京都駅ビルまで歩いて移動しました。その道中にあった下町で、点在する商店を通り過ごしながら、もうすぐこうした商店が見直されるに違いない、と思いました。2kmはどの道中でしたが、幾つもの地蔵がありましたし、楽しそうなミニ博物館もあり、楽しい体験になりました。

 水曜日は、過日入院した病院を訪れ、第1回目の定期検査を受けました。たとえ薬効検査(?)の対象であれ、初めて付き合う気になった体験を尊重したのです。何事であれ、私は依存症になりたくありませんので、本来なら投薬をやめているところです。とりわけこのたびは、投薬のせいか、心臓がこれまでのように痛まないのです。足早に歩いても、一気に長い畝の天地返しをしても、息が切れないどころか痛まないのです。下手をすれば薬の依存症になりかねません。

 木曜日は願ってもない来客でした。調理人から大工に転進した知人のお嬢さんに訪ねてもらえたのです。その父親が持ち帰った拙著に触れ、母親に道案内をさせたのです。その本が18年前に出たものと知り、彼女はびっくり。話が弾みました。金曜日はもっと驚く来客でした。かねてから新聞や著著を通して憧れてきた哲学者に、知人の案内で訪ねてもらえたのです。これから幾度かお目にかかれる機会が生じそうです。いろいろと教わりたいことがあります。

 土曜日は、初めて試みる1回限りの講義でした。同志社大学院が繰り広げる社会人の学びなおしプログラムでした。演題は「事業運営に不可欠なビジネスマナーとエシックス」でしたが、社会人が対象だけに、皆さんの飲み込みが早く、とても楽しい90分になりました。

 こうした楽しい触れ合いや、印象的な自然現象とか体験の間を縫うようにして、庭ではマキの木の大胆な手入れを始め、屋内では次の本のカバーの色を決めるなど仕上げをし、2つの講義の準備もしています。大学生が対象のほうは数年目に入る講義名「環境デザイン」ですが、贅肉を落とし、骨格をより明らかにする工夫をしています。これから始まる大学院生のほうは、その骨格から組み立て中です。私はゲストスピーカーの立場ですが、ゲストがさらに2人のゲストを迎えます。講義名が「企業哲学」ですから、拙著『人と地球に優しい企業』と『「想い」を売る会社』のための30年にわたる取材内容と、ささやかな体験が中心ですが、この人はと思う現役経営者に補強してもらいます。かく私の余生の送り方も、次第に骨格を固めつつあるようです。
 
雪景色で明けた1週間。我が家の庭ではこのあと1時間ほど降り続いたあとの光景がもっとも美しく感じられます。この冬は、その光景にめぐり合えるでしょうか。

マキの木の剪定に手をつけました。今の家を造って越してくる前の家から移植した木の1本です。他は、旧玄関の前にある梅と、門扉を入った正面にある楓です。母が生きておれば、これらの木を切り取ることを悲しんだことでしょう。ですから、今日まで大胆な手入れが遅れてしまったわけです。

耳塚。秀吉が諸国の大名に朝鮮を侵略させて時の記念の1つです。侵略の成果の証として、耳や鼻をそぎ落とし、塩漬けにして持ち帰らせたわけです。妻が一番嫌いそうな遺跡ですが、避けて通るわけにはいかない事実ですから見せました。

京都国立博物館から耳塚を経て、京都駅ビルまでの道のりにあったお地蔵さんや小さな博物館。その道中に甘春堂の本店がありましたから、思い出のために、花びら餅を2つ買いました。
 

天地返しをした畝。我が家の畑では一番長い畝ですが、息切れもなく作業を終えました。耕し始めるとすぐにルリビタキ(○印)が現れました。ですから、あまり待たせるのは気の毒とおもい、反対側の端に移動し、両側から中央を目指して、交互に掘り進みました。そうすれば、掘りたての畝の虫が土の中に隠れる前にルリビタキが捕れるはずです。

願ってもない来客の一人。父の仕事を手広くするために板前の修業を始めていながら、途中から大工に転向しました。それをご両親も大喜びで、自慢です。私もファンにされてしまい、これからのあるべき大工の姿を語ってしまいました。次の本には、そのあるべき姿も盛り込んでいます。

4台目のブロアーを届けてくださる人や、珍しい酒が手に入ったといって届けてくださる人もありました。写真は、現在使用中の2台と、新たに加わった4台目です。最初の1台は補修の甲斐がなくなり、倉庫で眠っています。4台目もその隣で眠らせます。この使い慣れた機械が廃番になったことを知った知人が、ネットオークションで落としてきてくれたものです。この3台と、最初の1台の部品を活かせば、私が生涯で必要とするブロアーは ことたれり、だと思います。
 

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