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アイトワ循環図

小さな親切と大きな心配  05/02/20

 先週末、朝一番に浜松から駆けつけて、あるだけの人形の絵葉書を1枚ずつ買い求め、急ぎ足で帰っていった若い女性がいました。京都駅から乗ったタクシーの運転手に道を探してもらい、冬休み中のアイトワにたどりつき、一点を見つめるようにしてワークショップに入り、絵葉書を買い求めたといいます。病床の友に、彼女が「何かほしいものはない?」と問いかけると、妻の人形の絵葉書をあげたというのです。妻が心ばかりの贈り物を添えると、「京都の人は、みんなこんなに親切なんですか」とつぶやき、待たせてあった「タクシーの運転手さんも親切だし」と言い残したそうです。私は京都の運転手をほめてもらい、とても幸せに思いました。

 日曜日は、アイトワ塾員の一人が、昼前に着付師を案内して来てくれました。かつてアイトワ塾の(唯一の女性)塾生だった人ですが、舞妓さんの着付までする腕を持ちながら今は手足が不自由になる原因不明の病にさいなまれており、車椅子の人です。幸いなことに、若いカップルが朝から庭仕事を手伝いに着てくれていましたから昼食は賑やかになりました。着付師の彼女もスプーンをつかって美味しそうに食べてもらえていましたから、少しは明るい気持ちになってもらえたのではないでしょうか。希望が、一つの薬になればと願うばかりです。夕刻から時雨れましたが、それまでにカップルは片並木の落ち葉掃除をすませ、落ち葉で焼いたイモの美味しさも味わったうえ、次回は彼だけ土曜日に来る約束をして帰って行きました。

 月曜日から、快晴、曇り、小雨、曇り、雨、粉雪などと日ごとに変わるような天候でしたが、夫婦が揃って子どものような大声をあげたり、昼食会に出かけたり、京都議定書の発効を控えた新聞記者にソーラーパネルを取材してもらったり、少し緊張する見学者を受け入れたり、結婚祝いの品を選びに出かけたり、大阪に出て旧知の友も交えて一献傾けたり、寄稿依頼をうけていたNPOあての原稿を書いたり、温室の手入れや枝垂れ梅の剪定をしたりして過しています。

 妻は火曜日の午前中を味噌の仕込みに当てたのですが、「どうして分かったのかしら」と大声をあげました。仕込みの途中で容器が足らないことに気づいたのですが、丁度その時に、昨年一緒に仕込んだ人にお貸ししていた容器が送り返されてきたからです。添えられていた二つの菓子が、共に私の好物でしたから、私も妻の真似をして「どうして分かったのだろう」と大声を上げました。その後は、私たちは珍しくも昼食会に出かけました。アイトワでお茶を飲んでいただいたのがきっかけで意気投合したご夫妻と、その友達ご夫妻との昼食会でした。

 木曜日は、20人ばかりのエコライフガーデンの見学者を迎えました。未来志向型の街づくりプロジェクトに関わる人たちに、この循環型生活空間で試みてきたポスト消費社会を豊かに生きる工夫や技術などを短時間で説明することになったのですが、これまでの社会のエリートにその根本をうまく理解していただけたのかどうか、少し心配が残りました。なぜなら、これまでの欲望の解放や消費をよしとした社会を支配してきたモノサシは、人間の解放や創造をよしとする社会の価値観をむしろ推し量りにくくする恐れがあるように思うからです。貨幣価値に換算して考えさせがちになるモノサシは、真(自然)の創造物の価値を無視させてきたのですから。

 土曜日は妻が人形教室展の打ち上げをアイトワで開きましたから、若いカップルの彼氏の方だけ迎えた私は、二人でテラスの掃除をし、後は紅梅の剪定をしました。数年間も放ってあっただけに大胆に鋸を入れなければならない剪定でした。助手を得て手際よく切り取った枝を、人形教室の皆さんに持ち帰っていただこうと思ったのですが、あいにくの雨でかなわぬ願いになりました。だから、喫茶店の入口やテラスのディスプレイして、楽しんでいただくことにしました。

 

海外でのタクシーの思い出が載った『本』です。写真をクリックしていただくと拡大します。その国や街の印象まで左右しかねない仕事だけに、京都のタクシーの運転手がほめられた朝はてとても幸せでした。というのは、かつて最寄の駅詰めタクシーに乗って、酷い目にあったからです。観光都市ではあってはならない態度を注意して、逆恨みされたのです。

初めて体験(?)した昼食会でした。わが家では、留守にしたくないのでめったに二人揃って出かけることがないのですが、さいわい留守番をえましたので、ゆったりとした優雅な昼食をとることができました。お二人が勤めておられた会社の優雅な施設ですが、わが家から歩いて15分ほどのところにあります。

味噌の仕込みです。このぶんは、たぶん2年後に封を開けて使い始めることになるはずです。去年一緒に仕込んだ人は、今年も仕込まれるそうです。両方を持ち寄って、朴葉味噌やフキノトウ味噌などをつくり、蒸し竈で炊いたご飯をパクパク食するパーティを開きたいものです。
久しぶりでソーラーパネルが取材を受けました。京都議定書発効を翌日に控えた日の午後一番のことでした。写真をクリックしていただくと、ソーラーパネルを設置したときのエピソードに触れていただけます。

鷹が峰のネギです。過日ミニコミ誌の取材を受けたのですが、その編集長に届けてもらいました。この素晴らしいネギを作った人に、いずれ引き合わせてもらうことになっています。焼いて食するとなんとも美味でした。

薪の整理もしました。特にモミジの木は硬いのですがさくいので、鉞で割るのが爽快です。でも、狙いがまずいと、避けて飛ぶ木屑が危険ですから、少し心配です。また乾いても束が崩れないように縛るにはちょっとしたコツを必要とします。

選定した紅梅の枝を生かしました。喫茶と人形工房や展示室がある空間にいたる入口に飾りつけた分です。いずれ満開となり、人形教室に通われる人たちにも愛でていただけることでしょう。

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